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スプーン理論

スプーン理論とは

スプーン理論とは「自分のエネルギー残量を把握して、体調をうまくコントロールする」ための考え方です。
スプーン理論とは(英語)

スプーン理論では、自分のもつエネルギー量・活動可能量をスプーンの本数に置き換えて考えます。
たとえば、こんなふうに。

・1日に使えるスプーンは20本
・体調によって使えるスプーンの量は変わる
・睡眠や休息によって、使えるスプーンの数が回復する

そして、毎日の暮らしの中で「何をするとどれくらいスプーンが消費されるか」を考えます。
これはあくまでも1例です。同じことでも人によってスプーンの消費量は違います。

・スーパーで買い物をする:スプーン2本
・お風呂に入る:スプーン2本
・仕事をする:スプーン8本
・ネコに餌をやる:スプーン1本
・電車やバスに乗る:スプーン3本

もしかしたら、ベッドから出る、着替えをする、といったことにスプーンをたくさん消費しなければいけないかもしれません。

人によっては、知らない人に会うことや初めての場所に行くこと、予定が急に変更することでスプーンが数本使われるかもしれません。

「自分にとって何が負担か」を考え、それをスプーンに例えることで消耗度を可視化することが目的です。

健康な人は無限に(あるいは充分に)スプーンを使えますが、残念ながら私たちは1日に使えるスプーンの数が限られています。

人より疲れやすく1日に多くのことができない、無理をすると回復に時間がかかる、という人たちにとって「普通と同じようにすべてをこなすこと」は大きな負担になってしまいます。

精神的・肉体的エネルギー残量をスプーンの本数として可視化することで、自身の活動量をコントロールしたり、周りの人と予定を話し合ったりすることができます。

スプーン理論は、アスペルガーなどの発達障害、鬱などの精神疾患、内部疾患や機能障害、身体障害、慢性疾患など、疲れやすさや痛みをもつ人たちが、病気や障害と共存しながら暮らすために必要な「体調の把握」と「エネルギー量の計算」を助けてくれます。

あなたはいくつのスプーンを持っていますか?
そのスプーンを今日、何にどれだけ使いますか?